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『婦女子の職務』 1881年
成瀬の処女作。梅花女学校時代に書かれ、封建的儒教的な女性観を覆し、新しい時代の目で女性の可能性について言及し、女子教育の重要性を説いている。
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『A Modern Paul in Japan』 1893年
(邦題:沢山保羅−現代日本のポウロー)
組合教会日曜学校教会出版部(ボストン)
成瀬をキリスト教の信仰に導いた恩師沢山保羅についての伝記。成瀬は沢山から託された二つの道が宣教と女子の高等教育であることを告白している。彼は女子の自由高等教育を日本で実現したいと述べている。アメリカ留学中に書かれ、英文で記されている。完全翻訳は2001年『澤山保羅―現代日本のポウロ』(新井明訳・発行日本女子大学)
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『女子教育』 1896年 青木嵩山堂
今後の日本における女子高等教育の必要性を世に問う本。女子を人として、婦人として、国民として教育すると主張している。外国留学の実りを踏まえ、女子教育に関する調査と研究と独自な構想を論述した学術書。日本女子大学校設立においてもっとも正当・有効な効果を及ぼした。
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『講演集 第一』 1907年 桜楓会出版部編
日本女子大学校創立期よりの講演・論文を集める。
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『進歩と教育』 1911年 実業之日本社
女子教育を含めて、日本の教育全般的な啓蒙の書。
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『新時代の教育』 1914年 博文社
『女子教育』時代から一貫した成瀬の教育方法の主張と、帰一思想を深化させた教育理想が一体となって述べられる。「自学自動主義」など成瀬の教育方針の根幹になったものが述べられている。
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『新婦人訓』 1916年 婦人文庫刊行会
大正3年から5年まで日本女子大学校や桜楓会で行った講話を編纂したも
ので、二十世紀における女性の使命について述べている。「二十世紀は婦人の世紀である」と警鐘を鳴らし、人としての自覚、真実の信頼、国民である自覚、宗教的になることを説いている。
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『世界統御の力』 1917年 博文館印刷所
帰一協会の活動の一端としてその所信を述べたもの。
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『女子教育改善意見』 1918年
博文館印刷所
成瀬最後の著作。日本の女子専門学校が「大学令」による大学に昇格する賛同を得るために執筆。彼の構想する女子大学は家政学科、宗教学科、医学科から成り、人格教育を基盤に据えたものと述べている。
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『軽井沢山上の生活』 1923年
桜楓会家庭週報編輯部発行
1917年に夏の軽井沢三泉寮の夏季寮生活において、当時の4年生に語った10回にわたる講演録。宗教を中心とする精神教育について講じた。
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*以下は成瀬の没後、刊行されたもの |
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『成瀬先生講演集』 全10冊 1938−39年
桜楓会出版部
仁科節編 成瀬の没後20年を記念して刊行。講演を年代順に編輯した。
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『今後の女子教育』 1961年
中央公論事業出版
成瀬先生研究会編集 創立60周年を期して、女子大学に関する論文を選んで刊行。
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『成瀬仁蔵著作集』 全3巻
1974年〜1981年
成瀬仁蔵著作集委員会編 創立70周年記念事業の一つとして発刊された。成瀬仁蔵の著作のすべてがほぼ収録されている。
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